I ate it.っていう英語を知っていますか?
ふつうに訳せば「わたしはそれを食べました」だけど、それだとどう考えても文脈にあわないI ate it.があるんですよね・・・。
もちろん教科書にも出てこないし、英会話本にも載ってないし、なんならウェブ検索してみても、定義とか由来とかが丁寧に解説されているサイトがあまりないような英語です。
今回ちょっとだけI ate it.について調べたので、解説します。
この記事では、特別な慣用表現として使われるI ate it.について解説しています。
I ate it.の使い方を確認
I ate it.は「こけた」といいたいときに使います。
物理的にこけた(=転んだ)というときにも使えるし、失敗したという意味でも使えます。
参考までに。スラングを調べるのに適したウェブ辞書にUrban Dictionaryっていうのがあるんだけど、そこには次のような説明が書かれています。
ate it
to fall, trip, or tumble with great force. also “ate”
Dude, he missed that last step and totally ate it.
Her skating partner dropped her and she ate the ice.
ate it
勢いよく転んだり、滑ったり、ひっくり返ったりすること。”ate”とも表せる。
うわっ、あいつ最後の段踏み外して完全にこけたよ。
彼女のスケートのパートナーは彼女を落としてしまって、彼女は氷の上でひっくり返った。
I ate it.の由来を確認
I ate it.の定義をネットで検索してもあまりヒットしないのが現状なんですが、ある動画サイトのコメント欄に次のような説明が書かれていました。
ざっくりいうと、ate pavement(舗装道路を食べる)から派生してるっていうことみたい。
“ate it” was originally “ate pavement,” then “ate shit” evolved as a more vulgar version, then “ate it” appeared as a way to avoid saying the swear while still sounding similar. all three are still used today, but “ate pavement” is only used for physically falling, while “ate shit” and “ate it” can be used for failing in other ways, like nick’s example of failing during a comedy set.
“ate it”はもともとは”ate pavement(※1)”だったが、もっと下品なバージョンとして”ate shit”となり、そして罵るのを避ける手段として、似たような音である”ate it”となった。これらの3つの言葉は現在すべて使われているが、”ate pavement”は物理的に転倒するという意味だけで使われ、”ate shit”や”ate it”は、ニックが言った漫才の例(※2)にあるように、ほかの意味でも疲れてることがある。
※1 pavement=舗装道路、舗道、舗装、敷石 ※2 ニックの例とは、ここではI did comedy yesterday, and I said all my jokes but I ate it so bad.(昨日漫才やってガンガン冗談言ったんだけど全然ウケなかったオワタ)を指しています。
あくまでも動画サイト内のコメントとして書かれたものなので、真実かどうかは不明です。
I ate it.は勉強する必要がある英語なのか?
I ate it.はがんばって覚える必要はない表現です。
なぜなら、スラングであり、この表現を知っていなくても英会話は十分に成り立つから。なにかの勉強をしている過程でたまたま知ったとか、ネイティブと会話している中で意味がわからないからおしえてもらったときか、もーほんとにその程度でOK。
たとえば、”Sup?”は”What’s up?”のスラングだし、”He’s capping.”って言ったら「彼は嘘をついている」っていう意味になるんだけど、スラングは覚え出したらキリがないし、それにちゃんとした定義をつかんでいないでなんとなく知ってるからって使ってると悲惨な目にあうことがあります。f**kとかbit**とか平気で言っちゃってる日本人と遭遇して「うわ、恥ずかしっ!」って何度思ったことか。
なんかね、スラングを知ってると「英語ができる」「かっこいい」みたいな風潮が日本にはあったり、逆に知らないと真面目なひとほど「自分の英語力って高くないのかな」って焦っちゃったりするかもしれないけど、それほんとに大きな勘違いだから。それだったら、もっと標準的な英語を勉強するほうが大事だよ!!って本気で思います。
スラングをいろいろ勉強するよりも、まずはhaveとかgetとかtakeとかgiveみたいな基本動詞をちゃんと勉強してほしい。基本動詞を使い回せるほうが何百倍も役に立つから、英語に興味があるひとたちにはそういう基礎固めをしっかりしてほしいです。
関連記事:押さえておきたい基本イディオムをまとめています。
そして、もしスラングを使いたいときは、その意味や由来、使い方をちゃんと理解したうえで使うようにしていきましょう。
関連記事:eatを使ったスラングの由来を解説しています。
まとめ
I ate it.
- 意味:こけた。
- 重要度:知らなくても大丈夫。
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