NHK朝の連続テレビ小説、NHK大河ドラマ、TBS日曜劇場など、数々の有名作に出演し、また必要があれば何十キロレベルで体重を増減させ肉体改造をしてしまうことでも有名な鈴木亮平さん。
演技力だけではなく、英語力も相当高いんですが、またそれが帰国子女とかそういうわけでもないということで、日本人英語学習者の参考になることも多いはず。
そこで、鈴木亮平さんがどのようにして英語力を培ったのかについてまとめてみました。
プロフィール
引用:HORIPRO
鈴木亮平さんは、1983年3月29日生まれ、兵庫県西宮市出身の俳優。
2006年に、日本の水着業界初となるキャンペーンボーイに選ばれ、芸能界デビュー。同年放送のドラマ『レガッタ〜君といた永遠〜』(テレビ朝日)で役者デビューを果たしました。
『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』や『メイちゃんの執事』など話題作に多数出演し俳優としての知名度を上げていき、2013年公開の映画『HK 変態仮面』で主演を演じ注目を集め、翌年放送の連続テレビドラマ『花子とアン』(NHK)でヒロインの夫役を演じ、一躍世間にその名が知られることに。
その後も、2018年放送の大河ドラマ『西郷どん』(NHK)では西郷隆盛を演じ、大河初出演で主演、2021年には日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』で主演を務めています。
演じる役柄に応じて肉体改造を行うことで知られていて、『HK 変態仮面』では体重を15kg増量した上で体を鍛え上げ、2015年放送の連続ドラマ『天皇の料理番』では体重を20kg減量、同年公開の映画『俺物語!!』では体重を30kg増量するなど、ストイックな姿勢も本当にすごい!!
本番で結果を残そうとか、信頼を得ようと思ったら、できる限りの準備をして臨むようにしています。
ドラマ『天皇の料理番』や映画『俺物語!!』で体重を増減させる役作りをしたことも決して特殊なことではなく、僕にとっては当然なこと。世界では役に合わせて肉体改造をするのはすでに普通のことですし、世界で勝負していくためには、彼ら以上の努力をしないと勝負できないと思っています。
引用:UR都市機構
さらには世界遺産検定1級の持ち主であったりもします。
英語力
そんな鈴木亮平さんですが、英検は1級、英会話は通訳がいらない程度で、お仕事で英語を使うシーンでは自ら通訳も務めてしまうほどの力をもっています。
たとえば、次の動画は、ハンバーガーのプロモーション動画なんですが、流暢な英語でハンバーガーの感想を伝え、外国人シェフにインタビューをし、ついでに(?)その通訳もされています。
こっちは、第32回東京国際映画祭のインタビュー動画。演じた役についてや映画の魅力を的確に伝えるって母国語でも難しいことだと思うんですけど、それを英語でやってのけてるのが鈴木亮平さん。
2021年8月15日(日)放送の『TOKYO MER』では、外国人労働者を救助するシーンで英語力が遺憾なく発揮され、Twitterでは「鈴木亮平さんの英語がかっこいい」と話題になっています。
鈴木亮平さんは、インタビューの中で、自身にとっての英語を次のように語っています。
――英語がご自身の人生や考え方に影響を与えた部分はありますか?
鈴木:一番わかりやすいのは、英語を話せるようになると世界が広がるし、他の人と話すことで自分がどんどん影響を受けていくということですね。言葉を勉強するのは、その国の文化や考え方を知ることなので、脳の構造がちょっと変わる気がします。ああ、こんなふうな使い方をするんだとか…視野が広がるというか。
引用:lifehacker
英語の経歴
幼少期
海外育ちではなく、純ジャパとして育った鈴木亮平さん。
英語との最初の接点は映画で、物心つく頃から家族で一緒に外国の映画を字幕で観ていたとのことです。
はじめて生の英語と接したのは、小学校のときに行ったアメリカ旅行のとき。叔父さんが単身赴任でロサンゼルスに住んでいて、家族全員で遊びに行って、「自分もいつかこの人たちとコミュニケーションを取りたいな」と思ったことが英語のスイッチが入ったきっかけだと、インタビューで語っています。
また、小学校時代にYMCA(キリスト教青年会)に通っていたことで、中学生になってからの英語の授業の理解が深まったとも話しています。
中・高時代
中学生2年生と3年生の時には、アメリカとオーストラリアで1~2週間程度の短期ホームステイを経験しています。
鈴木亮平さんの育った家庭は、ふだんは堅実な家庭でしたが、海外に目を向けさせることにはお金を惜しまなかった、と鈴木さん本人が語っています。
高1のときにはアメリカのオクラホマに1年留学。「留学したい」と言ったときも、「お金はなんとしても出してやる」と言って、送り出してくれたそうです。
周囲に隣家が1軒しか見えないような田舎にホームステイしていて、学校には日本人どころかアジア人がひとりもいなく、まったく逃げ場がない環境で英語力が磨かれたとのこと。また、日本のことをほとんど知らないクラスメイトと過ごす中で、「日本人の存在感を高めていくことができたらいいな」と漠然と思い始めたのもこの頃だそうです。
当時について、イーオン・三宅義和社長が、鈴木亮平さんにインタビューをしている中で、鈴木亮平さんは次のように語っています。
【三宅】芸能人の方でも英語の勉強のために海外に行かれる方がいらっしゃいますよね。
【鈴木】そうですね。いいことだと思います。ただ、海外に半年なり1年行ったからといって英語が上達する保証は当然なくて、いかに英語漬けの環境に意識的に飛び込めるかが大事だと思います。
【三宅】英語の基礎ができていないうちに短期留学しても成果は出にくい、というのもありますよね。
【鈴木】そうかもしれません。同じタイミングで留学にいった生徒と比べると、おそらく僕のほうが上達の伸び率が高かったと思うんですが、ひとつはある程度の下地があったから、もうひとつは田舎に行ったからだと思います。
大学時代
所属事務所の公式プロフィールによると、鈴木亮平さんは東京外国語大学(英語専攻)卒。俳優になる夢を叶えるため、語学の勉強を続けるために、東京外国語大学を選んだとのことです。
あるバラエティー番組で母校の演劇部を訪れて後輩から「俳優となろうと決意できたのはどうしてですか?」という質問を受けたときには、「怖かったけど決意はした。一生食えなくても後悔しないと思った。やりたいことをやらずに終わるよりも挑戦したかった」という趣旨の回答をされています。
大学時代に英検1級を取得しているんですが、その理由は、大学時代に自分のプロフィールを持って、俳優事務所や制作会社へ営業をかけたものの、どこも拾ってくれなかったから。だからわかりやすい引っ掛かりがほしくて英検1級を取得したそうです。
将来的には、日本をベースとしながら海外の作品にも関わり、ひいては僕という俳優を通して、日本という国を知ってもらいたい。道のりはまだまだ長いですが、これからが勝負だと思っています。
引用:UR都市機構
英語の勉強法
鈴木亮平さんが英語学習について語っているインタビューをみつけたので、特徴的なところを抜粋します。
100%じゃなくていい
僕はネイティブでも帰国子女でもなく、2度の短期留学と、15歳のときにオクラホマに1年間留学しただけで、実体験のなかで英語を学んできました。学校でも家でも英語しか通じないから、一番効率的な伝え方を編み出すしかない。それでサバイバル術というか、なるべく簡単な方法で伝えたいと考えるようになりました。100%ヒットしなくても、それに近いものを打っていけば十分伝わる。100%を伝えるのは、母国語でも難しいことですから。
(中略)
目標は、たぶんアメリカ人のように英語をしゃべれることではないんですよ。日本人なりの英語をスムーズに届けられるようになること。日本人の良さが伝わる、“日本人がしゃべる英語”であることがすごく大事だと思っています。
引用:lifehacker
中学英語で十分
留学したときも、旅先で英語を使うときも、中学英語以上のものはほぼ使っていないんです。基本的に文法はぜんぶ中学で習いますし。僕はうまく言えないことがあったら、瞬間的に違う言い方を考えるクセがついています。ちょっとしたコツや言い換えのしかたを知っていれば、難しい単語や表現を知らなくても、気持ちは十分伝わるんですよね。
(中略)
汎用性の高い表現を覚えて、どんどん使い回すというのは、本でも取り上げているコツのひとつです。
引用:lifehacker
音楽と海外ドラマで勉強
――実際に鈴木さんが有効だったと思う英語の勉強法を教えてください。
鈴木:音楽はおすすめです。「◯◯◯◯(曲名) lyrics」で検索すれば、すぐに歌詞がでてきますから。歌っていると口も覚えるので、言い回しがスラスラッと出てくるんですよ。曲は好きな曲でいいですが、スローすぎないものがおすすめ。ちょっと早めなほうがしゃべりのテンポに近くなります。僕はラップも好きですが、スラングが多いので注意は必要ですね。
映画で勉強するという人もいますが、個人的には映画より海外ドラマがいいと思います。ドラマのほうが台詞がシンプルだから、それを何度も聞くのはいいと思います。気になるフレーズがあったら、実生活でも使ってみる。「ハマった!」と思えたら、もう自分のものになりますから。
あとは、海外ドラマは業界ものが多いから、仕事をしている人は自分の業界のドラマを見るといい。同じ単語が何度も出てくるので、いつの間にか詳しくなれるんです。
引用:lifehacker
著書
『鈴木亮平の中学英語で世界一周! feat.スティーブ・ソレイシィ』は、女性誌『anan』で約3年にわたり続けてきた連載を書籍化したもの。
鈴木亮平さんとNHKラジオ英会話講師として知られるスティーブ・ソレイシィさんとの対談を軸に、旅先や訪日外国人とのコミュニケーションに役立つフレーズが紹介されています。
まとめ
鈴木亮平さん、俳優としても一流だし、誠実そうな人柄だし、かっこいいし、背も高いし、別世界のように感じてしまうんですが、でもバイリンガルとか帰国子女とかじゃなくて、日本で生まれて日本人として英語を勉強したっていう点ではわたしたちと同じなんですよね。
努力すればネイティブに近づくことってできるんだなって、とても刺激を受けます。
英語学習者のみなさん、いっしょにがんばっていきましょうー!
鈴木亮平の英語
- 英語力:ネイティブレベル
- マインド:日本人なりの英語をスムーズに届けること
- 英語力を培ったもの:俳優になるという夢、幼少期から英語に触れる経験、ストイックな努力
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