「外国人はものごとをストレートに表現する」「ビジネスシーンではあいまいな表現はご法度だ」ということを耳にしたことがあるかもしれません。
だけど、これらは必ずしも正解ではありません。日本国内と同じく、国際的なビジネスシーンでも、ストレートにものごとを言って許される相手や場面は限られます。
この記事では、キツイ表現に聞こえてしまう英語表現を紹介します。ここで扱う表現は、十分に注意を払ったうえで使いましょう。
前提
ここで紹介する表現は、直接的な命令表現です。そのため、次のことが前提になっています。
- 自分が相手よりも強い立場にいる
- 相手に命令・指示する権利がある
- 相手に断る余地をまったく与えない
ここで紹介する英語表現も含めた、命令・指示・依頼表現の解説の完全版は、次の記事でまとめています。
I expect you to ~
I expect you to submit the report by next week.
君には来週までに報告書を提出してもらえると期待しているよ。
I expect you to ~によって、「君には~してくれることを期待しているよ」→「できるよな?できないわけないよな?」というプレッシャーを与えています。決して「期待してるわ♡」というニュアンスではありませんのでご注意を。
これ仕事で言われたらこわいですよね・・・。
関連記事:派生語のexpecting/expectantを使った表現も確認しよう。
I need you to ~
I need you to submit the report by next week.
君には来週までに報告書を提出してもらう必要がある。
I need you to ~によって、「必要だ」というニュアンスを表しています。必要があるんです。だから断る余地は100%ありません。
has to be ~
The report has to be submitted by next week.
報告書は来週までに提出されなければならない。
これは例文をみてもらったほうがわかりやすいと思うんですが、あなた(you)やわたし(I)が主語になっているのではないというのがポイントです。
あくまでも客観的な事実を伝え、主観的なコミュニケーションになっていないのが、場合によっては冷たさを感じるかも・・・?
I require you ~
I require you to submit the report by next week.
あなたが来週までに報告書を提出することを要求します。
I require you that you submit the report by next week.
あなたが来週までに報告書を提出することを要求します。
<I require you to+動詞><I require you that+文>というように英語の形は違いますが、どっちもI require you(あなたに~を要求します)という内容を表しています。
要求されたら断れないですよね・・・汗
must
You must submit the report by next week.
あなたは来週までに報告書を提出しなければならない。
mustは非常に強制力の強い助動詞なので、使う相手や場面には注意しましょう。
I want you to ~
I want you to submit the report by next week.
来週までに報告書を提出してほしい。
I want you to ~は「あなたに~してほしい」という意味。教科書や参考書で習うのでなじみがあり、身近な表現のように感じてしまいがちですが、直接的で命令的な表現になりうることを理解しましょう。
関連記事:日本人が知らないDo you want to ~? のニュアンス
命令形
Submit the report by next week.
来週までに報告書を提出なさい。
命令形は、まさに命令形です。仕事で「指示」ではなく「命令」されるのってよっぽどですよね?そのぐらい強い印象を与えます。
まとめ
キツイ印象を与えてしまう表現を使うときは、相手や場面に気をつけましょう。
直接的な命令表現
- I expect you to ~
- I need you to ~
- has to be ~
- I require you ~
- must
- I want you to ~
- 命令形
関連記事