依頼といっても、ほぼ命令のような強制力がある場合から、断られることを前提にしたちょっとした声かけまでいろいろありますよね。
この記事では最もオーソドックスでいろいろな場面で使える依頼表現を紹介します。
前提
ここで紹介する英語は、もっともいろんな場面で使うことができる英語です。
基本的にはフラットな立場で使う英語、と理解しましょう。ポイントは、英語圏においてはふだんいっしょに仕事をしている上司とか、学校の先生とか、親とか、ある程度フラットな関係である、ということです。
- 依頼相手の立場がある程度自分と同じ
- 依頼相手がある程度協力的なことがわかっている
- 依頼相手に断る余地を与えている
ここで紹介する英語表現も含めた、命令・指示・依頼表現の解説の完全版は、次の記事でまとめています
I would be grateful if you could[would] ~
I would be grateful if you could[would] return the signed contracts as soon as possible.
できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけますと幸いです。
I would ~ は、I will ~(わたしは~するでしょう)がやわらかくなった表現です。
gratefulは「感謝する、ありがたく思う」という意味の形容詞なので、I would be grateful if you could[would] ~で「あなたがもし~をしてくれたらありがたく思うでしょう」→「~していただけますと幸いです」となります。
I would appreciate if you could[would] ~
I would appreciate it if you could[would] return the signed contracts as soon as possible.
できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけますと幸いです。
appreciateは「~に感謝する」という意味をもつ動詞です。appreciateのあとのitを忘れやすいので気をつけましょう。
I would appreciate your support in -ing
I would appreciate your support in returning the signed contracts as soon as possible.
できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただくことへのご協力感謝します。
appreciate your supportで、「協力に感謝する」という意味。supportのあとは<in+名詞>の形にする必要があるので、動詞をing形(=名詞化)にします。
関連記事:「いつもありがとう」の英語
I have a request;
I have a request; could you return the signed contracts as soon as possible?
ご依頼があるのですが、できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけませんか。
セミコロン(;)は2つの文章をつなぐときに使います。I have a request;(依頼があるのですが)と先に断りを入れてから、could you ~?(~していただけませんか)と具体的な依頼をしています。
Could you kindly ~
Could you kindly return the signed contracts as soon as possible?
どうぞできるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけませんか。
Could you ~? にkindlyが入ることでビジネス感がでます。
kindlyは直訳だと「親切に」なんですけど、「ご迷惑でなければ」というようなニュアンスが含まれます。
Could I trouble you to ~
Could I trouble you to return the signed contracts as soon as possible?
ご面倒をおかけしますが、できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけますか。
ここでのtroubleは動詞で「~に面倒をかける」「~に迷惑をかける」という意味です。Could I trouble you to ~? は直訳すると「あなたに~する迷惑をかけてもいいですか」という感じですね。
Could you ~
Could you return the signed contracts as soon as possible?
できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただけませんか?
Could you ~? は、Can you ~? の丁寧な表現です。あえて日本語にこだわるなら、Can you ~? が「~してもらえますか」なのに対して、Could you ~? は「~していただけませんか」のように訳せます。
I’d like to ask you to ~
I’d like to ask you to return the signed contracts as soon as possible.
できるだけ早く署名済みの契約書をご返送いただくことをお願いしたく思っております。
I’d like to ask you to ~は直訳すると、「あなたに~することをお願いしたいと思っている」ですね。
to ask youがなくなってI’d like you to ~となると、 断る余地がない命令・指令のようにも聞こえるので注意しましょう。
比較
- I’d like to ask you to return the signed contracts as soon as possible.
- I’d like you to return the signed contracts as soon as possible.
Can I ~
Can I get the signed contracts as soon as possible?
できるだけ早く署名済みの契約書を入手できるでしょうか。
あなた(you)を主語にせず、わたし(I)が主語になっています。相手の行動に言及するのではなく、自分を主体に語っていることがポイント。
関連記事:canの否定形を正しく使えてる?
Will you ~
Will you return the signed contracts as soon as possible?
できるだけ早く署名済みの契約書を返送してくれますか。
「結局この表現でいいんかい!」と突っ込みが入りそうですが、Will you ~? で十分通じます。
まとめ
このページさえブックマークしてもらえば、ビジネスシーンでの依頼は完璧です。
最もよく使われる依頼表現
- I would be grateful if you could[would] ~
- I would appreciate if you could[would] ~
- I would appreciate your support in -ing
- I have a request;
- Could you kindly ~
- Could I trouble you to ~
- Could you ~
- I’d like you to ~
- Can I ~
- Will you ~
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