日本で当たり前に使われるようになった「肉食系」「草食系」。
これ、日本文化に由来するものなので、直訳したところで外国人にはなかなか伝わりにくいんですよね・・・。
では、どんな単語で説明すればいいのでしょう?
肉食系
例文は「肉食系男子」になっていますが、性別関係なく使えます。
carnivore
carnivoreは「肉食動物、食肉(食虫)植物」を表す専門用語です。
日本語の「肉食系」に相当する英語がないため、日本語をむりやり英語にした表現がcarnivoreで、実際にInsiderのような英文のウェブサイトで肉食系男子や草食系男子の解説をするときにも、carnivore menという表現が使われています。
ただ、これはあくまでも日本語をむりやり英語にしたものなので、よっぽど日本文化に理解がある相手と話す場合じゃないとおそらく通じません。
そこで、もっとネイティブの感覚に近い表現を使っていく必要が出てきます。次からの表現がネイティブっぽいやつです。
hunter
「肉食系」は積極的にパートナーを狩り(hunt)にしにいく種族(?)なため、hunterという表現が使えます。
He is a hunter who always seals the deal.
彼は絶対に女子をものにする肉食系だ。
go-getter
go-getterのもともとの意味は「自発的に仕事をする人、やり手、すご腕、敏腕家、野心家」です。「goしたら必ずgetする人」みたいなニュアンスですね。
「肉食系男子」「肉食系女子」もガンガン行って目当てのタイプをゲットする種族なので、go-getterという表現が使えそうです。
He is a go-getter. He changes his sexual approach with different partners.
彼は肉食系だ。相手によって性的なアプローチを変える。
assertive
assertiveは、自分の意見や自分自身に自信をもち、意見をきちんと述べたり、主張したりできる態度のことです。
He is assertive in relationships; communicates directly, honestly and openly.
彼は恋愛において肉食系だ。ダイレクトにコミュニケーションをするし、誠実だし、オープンだ。
flirt
flirtは動詞だと「浮気する、ナンパする、もてあそぶ」、名詞だと「すぐに言い寄る人、すぐに手を出す人」のような意味で使えて、とっても便利な単語です(?)
He is a big flirt and can’t resist flirting with nearly every girl he sees.
彼はすごい肉食系で、出会ったほとんどすべての女子に手を出す(ことを我慢できない)。
sexually driven
drivenはdriveの過去分詞。driveに「~を活発にさせる、~を促す」という意味があり、ここからくるdrivenには「突き動かされた、身を委ねた」のような意味があります。
つまり、sexually drivenとは、「性的欲求に突き動かされた」とか「性に素直な」みたいな意味になります。
まあ、肉食系の男子・女子は、だいたいにおいて性欲に素直に向き合ってますよね(!?)
He is sexually driven. He has quite the experience with the ladies.
彼は肉食系だ。女性との経験をかなり持っている。
man-eater / womanizer
男性の「遊び人」や「女たらし」をwomanizer、その反対をman-eaterといいます。
▼参考:man-eater / womanizerについてくわしく解説しています。
草食系
例文は「草食系男子」になっていますが、性別問わず使えます。
herbivore
herbivoreは、carnivore(肉食)の対義語で、「草食動物」を表します。herbivoreと同じく、生物学上の専門用語で、日本語を無理やり英語に変換した言葉。
でも、いろんな英文サイトやwikipediaなんかでも、「草食系男子」=herbivore menとして解説されています。
herbivoreは堅い表現なので、grass-eatingと言い換えることもできます。
ただし!くり返しになりますが、carnivoreのときと同じく、よりネイティブっぽい表現を探していきましょう。
shy
「草食系」はガツガツいかない温厚な性格ですよね?
「草食系」を表すわかりやすい英語は、もしかしたらshyかもしれません。
shyは、日本語の「シャイ」とほぼ同じで、「内気な、恥ずかしがりの、気弱な、遠慮する、用心深い」のようなニュアンスがあります。
He is shy. He usually doesn’t ask a girl out.
彼は草食系だ。ふだん女子をデートに誘ったりしない。
quiet
quietも「静かな、無口な、地味な、穏やかな」という意味を表します。
恥ずかしがりっていうわけではないけど、物静かで恋愛に積極的ではない場合は、shyよりもquietを使ったほうがいいのかも。
He looks like a quiet guy but always has a lot of girls around him.
彼は草食系に見えるけど、彼のまわりにはいつも女子がいっぱいいる。
reserved
これはあまり日本人に知られていない単語の使い方なんですが、reservedは「予約してある」のような意味以外にも、「(言動が)控えめな、(人が)無口な、感情を表に出さない」を表すことができます。
「草食系」を表すだけでなく、日本人の特徴を表すのにも便利な単語。
A: Tell me the tips to get along with a reserved guy well?
B: I would explore a common area of interest.
A: 草食系男子と仲良くなる方法おしえてくれない?
B: わたしだったら共通の趣味をみつけていくな。
less aggressive
agressiveは「強引な、攻撃的な、積極的な」を表します。
気をつけたいのは、日本の英語教育だとagressiveって「積極的な」っていい意味でとらえられてしまうことがあるんですけど、「強引な、攻撃な」というニュアンスも含んでいるあまりよくないほうの単語なので、使うときには十分注意しましょう。
He is less sexually aggressive; gentle and friendly.
彼はあまり肉食系ではない(=草食系だ)。紳士的だし、フレンドリーだ。
not make a move
これは、肉食・草食関連の英語表現を調べていてよく出てきた表現なんですが、「草食系は自分から動きを起こさない」という説明の中で、make a moveがよく使われていました。
Some guys don’t make a move.
自分から動こうとしない(草食系)男子もいる。
not interested in dating, sex or marriage
草食系は、一般的に、デートやセックス、結婚にそれほど興味がないといわれています。
そこで、説明的な表現になりますが、「デートやセックス、結婚にそれほど興味がない」ということをそのまま説明するのが、「草食系」を理解してもらえるいちばんの方法かもしれません。
“Herbivore men” are not interested in dating, sex or marriage.
「草食系男子」はデートやセックスや結婚に興味をもっていない。
not very experienced
デートやセックスに興味をもっていない結果、経験が少ない場合は、experiencedという英語が使えます。
このexperiencedはexperience(~を経験する)が形容詞になったもので、「経験がある」という意味を表します。
He is a so-called grass-eating man. He is not very experienced.
彼はいわゆる草食系男子男子だ。あまり経験がない。
まとめ
「肉食系」「草食系」は(たぶん)日本にしかない概念だから、日本人以外に説明するときはちゃんと理解してもらえるように伝えることが大切。
肉食系・草食系
肉食系
- carnivore
- hunter
- go-getter
- assertive
- flirt
- sexually driven
- man-eater / womanizer
草食系
- herbivore
- shy
- quiet
- reserved
- less aggressive
- not make a move
- not interested in dating, sex, or marriage
- not very experienced
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