地震や台風、洪水、雷などは、予期せぬタイミングでやってきます。
そしてそれは(できれば起きてほしくないことですが)海外旅行中などに起こりうる可能性もあります。
いざパニックに陥ったときにわからない言葉をひとつひとつググる余裕ってないように思うんです。平常時に落ち着いた環境で勉強しておいて、万が一のときに慌てなくても済む準備をしておきましょう。
なお、この記事の災害対策法は、アメリカ合衆国国土安全保障省のサイトから引用し、翻訳と解説をしています。
地震対策の英語
If you are in a vehicle, pull over and stop. Set your parking brake.
もし乗り物(車)の中にいたら、路肩によせて、止めましょう。サイドブレーキをかけましょう。
vehicleは「乗り物」ですが、ここでは「車」を意味します。pull overはテストにも出てくるイディオムで、「~を路肩によせる」を意味します。サイドブレーキはparking brakeというので、注意しましょう。
If you are in bed, turn face down and cover your head and neck with a pillow.
もし布団の中にいたら、うつぶせになり、顔と首を枕で守りましょう。
turn face downは、直訳すると「顔を下に向ける」で、意訳すると「うつぶせになる」になります。
If you are outdoors, stay outdoors away from buildings.
もし外にいる場合は、建物から離れて外にいましょう。
stay away from ~で「~から離れる」という意味です。これは災害対策でよく出てくる表現なのでしっかりおさえておきましょう。
Do not get in a doorway.
出入口をふさがないようにしましょう。
doorwayは「出入口」や「玄関口」のことで、He was standing in the doorway.(彼が出入口に立っていた)のように使われます。
Do not run outside.
外を走らないように。
余談ですが、最近は「おかしもち」(=押さない・駆けない・しゃべらない・戻らない・近寄らない)と習うそうです。地域によって違うのかな?
洪水対策の英語
Do not walk, swim, or drive through flood waters. Turn Around, Don’t Drown!
〇 Just six inches of moving water can knock you down, and one foot of moving water can sweep your vehicle away.
洪水の中を歩いたり、泳いだり、運転したりしないこと。引き返しなさい。溺死しないように!
○ 約15センチの水位で、おぼれる可能性があります。また、約30センチの水位で車が押し流される可能性があります。
turn aroundはイメージ的にはくるっと回るという感じです。drownには「溺れる、溺死する、水死する」という意味があります。1インチは約2.5センチ。knock ~ downは直訳すると「~を倒す」という意味です。また、sweepには「一掃する」という意味があります。
Stay off of bridges over fast-moving water.
水の流れが激しいときは橋から離れるように。
「~から離れておく」「~を遠ざける」はstay off ofでもいいし、ofを抜いてstay offだけでも使えます。
Determine how best to protect yourself based on the type of flooding.
〇 Evacuate if told to do so.
〇 Move to higher ground or a higher floor.
〇 Stay where you are.
洪水の種類によって、自分を守るベストな方法を決めましょう。
〇 指示が出たら、避難しましょう。
〇 高いところや高層階に移動しましょう。
〇 避難場所に留まりましょう。
evacuateは「避難する」。災害関連では絶対おぼえておきたい表現です。if (you are) told to do soは、直訳すると「もしあなたがそうするように言われたら」で、この表現も規律をあらわす文書によく出てくるのでおぼえておきましょう。
higherがhighではなくhigherとなっているのは、「より高いところに」というニュアンスが含まれています。これは日本語脳だとなかなかつかめないニュアンスだと思うので要チェックしておきましょう。
Stay where you are.は直訳すると「あなたがいる場所に留まりましょう」ということですが、危険な場所にいろということではなく、しばらくは避難した場所に留まり、家などには戻らないようにしましょうということです。
台風対策の英語
アメリカ合衆国国土安全保障省には、Hurricanes(ハリケーン)の項目に載っています。
Determine how best to protect yourself from high winds and flooding.
〇 Evacuate if told to do so.
〇 Take refuge in a designated storm shelter, or an interior room for high winds.
強風や洪水から自分を守るベストな方法を決めましょう。
〇 指示が出たら、避難しましょう。
〇 強風のときは、指定された避難所に避難するか、屋内から出ないようにしましょう。
high windはstrong windよりもさらに強い風を表します。take refugeは「避難する」。designatedは「指定された」という意味で、ふだんの生活の中やTOEICなどのテストでもよく出くわす単語なのでおぼえておきましょう。
Listen for emergency information and alerts.
緊急情報や緊急警報に注意しましょう。
この文から、informationは不可算名詞、alertは可算名詞だということがわかります。
Only use generators outdoors and away from windows.
屋外にある発電機のみを使い、窓からは離れましょう。
すみません、only use generators outdoors(屋外にある発電機のみを使う)のがなぜなのかわかりませんでした。外に出たら危険じゃないの?電気のコンセントは漏電、ショート、感電など発生する可能性があるからでしょうか。どなたかわかる方がいたらおしえてください。
Turn Around, Don’t Drown! Do not walk, swim, or drive through flood waters.
引き返しなさい。溺死しないように!洪水の中を歩いたり、泳いだり、運転したりしないこと。
さらに、アメリカ合衆国国土安全保障省のサイトには書かれていませんが、日本ではこんな準備も推奨されています。
fuel up
給油する
stock up on non-perishable food and water
腐りにくい食料や水を買い置きする
fill up the tub
バスタブに水をはる
雷対策の英語
When thunder roars, go indoors!
雷が鳴ったら、屋内に入りましょう。
roarは「(雷が)鳴る」という意味です。indoorsはこれだけで「屋内に[へ]」という意味があるから、go into indoorsのようにする必要はありません。
Move from outdoors into a building or car.
屋外から建物の中や車の中へ移動しましょう。
「屋外に[へ]」の場合はoutdoorsだけでいいんだけど、「屋外から」にしたいときはfrom outdoorsというようにfromをつけるのがポイントです。
Pay attention to alerts and warnings.
警報や警告に注意しましょう。
Unplug appliances.
電化製品のプラグを抜いて電気を切りましょう。
unplugは「~のプラグを抜く」という意味です。この反意語はplugで「~のプラグを差し込む」。appliance(電化製品)もついでにおぼえておきましょう。
Do not use landline phones.
固定電話を使わないようにしましょう。
感電しちゃうからね。わたしの母親は若いころ家にひとりでいて、雷が怖くて電話をして、からだに雷が走った経験があるそうです・・・。
landline phone(固定電話)って意外と知ってそうで知らない表現かも。
津波対策の英語
First, protect yourself from an Earthquake. Drop, Cover, then Hold On.
はじめに、地震から自分自身を守りましょう。伏せて、守って、掴まれ。
Drop, Cover, then Hold On.は、避難訓練の標語として使われる表現です。
こんな感じ。
Get to high ground as far inland as possible.
なるべく内陸寄りの標高が高いところに行きましょう。
inlandは「内陸に」という意味です。「内陸」「内陸の」の意味もあります。
Be alert to signs of a tsunami, such as a sudden rise or draining of ocean waters.
急な潮の満ち引きなどの、津波の兆候に注意を払っておきましょう。
ここでのalertは形容詞で「注意を払っている、油断のない」という意味です。
Listen to emergency information and alerts.
緊急情報や緊急警報を聞きましょう。
ここでのalertは名詞で「警報」の意味です。
Evacuate: DO NOT wait! Leave as soon as you see any natural signs of a tsunami or receive an official tsunami warning.
避難しましょう。待機しないように!自然発生的な津波の兆候を目にしたり、津波警報を受けたりしたらすぐにその場を離れましょう。
If you are in a boat, go out to sea.
もし船に乗っていたら、沖合に出なさい。
なんでも、津波は水深の浅い場所へ向かうほどエネルギーが凝縮されて大きくなるため、津波の兆候が見られたら(もちろんまだ津波の第一波が来ていなかったら)沖に出ろと昔から言われているようです。
防災グッズ・非常持ち出し品の英語
次の図で、防災グッズ・非常持ち出し品の英語を学びましょう。
Water | 水 |
Food | 食料 |
Medications | 薬 |
Medical equipment | 医療器具・医療機器 |
First aid kid | 救急箱・応急処置キッド |
Sturdy shoes | 丈夫な靴 |
Extra batteries | 予備の電池 |
Warm clothes | 温かい衣類 |
Fire extinguisher | 消化器 |
Identification & important documents | 重要書類 |
Toilet paper | トイレットペーパー |
Small bills | 現金 |
Pet supplies | ペット用品 |
Tools | 工具 |
Personal hygiene items | 個人の衛生用品 |
Flashlight | 懐中電灯 |
Radio | ラジオ |
Can opener | 缶切り |
まとめ
アメリカにはいろんな人種が住んでいて、みんながみんな英語ネイティブなわけでないので、アメリカの公的なメディアって比較的簡単でだれもがわかる英語で情報を提供していてくれています。今回引用した英語もその一種。
逆にいうと、この記事に出てくる英語は最低限おさえておきたいところ。
しっかり勉強して、余計な不安を抱えることなく、日常生活を送ったり、旅行を楽しんでいきましょう。
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