おすすめ教材

【有田プレビュールーム出演】リチャード川口著『発音の鬼〈話せる編〉』の特徴や評判を現役編集者が解説!

「英語―生懸命勉強してます。でも発音はできません」ってよく生徒に言われる・・・。

一言言わせてくれ「学校、英会話スクールや留学先でなにやってきたんだ?」

『発音の鬼<話せる編>』とは?

この記事の冒頭文は『バンクーバー 発音の鬼が日本人のためにまとめた ネイティブ発音のコツ 〈話せる編〉』の序文からもってきています。

書籍名 バンクーバー 発音の鬼が日本人のためにまとめた ネイティブ発音のコツ 〈話せる編〉
著者 リチャード川口
金額 1,700円+税

序文とは、メインページに入る前によく書かれている著者のメッセージです。ここに著者の熱い想いが書かれていることが多いので、もうちょっと長く、この序文を載せたいと思います。

日本の教育で発音が一番ないがしろにされてきたようです。

(中略)

発音ができなきゃ、今までやつてきた英語の勉強も、今やっている英語の勉強もなんの役にも立たないでしょ。だって発音ができなきゃ喋れないし、音が聞こえるようにならないもん。

TOEICの専任講師も8年以上やっていますが、リスニングで苦労している生徒が多い!
というのも、発音のきちんとした感覚がないと、リスニングしても「自分が想像している音と実際に発音されている音」が食い違っていて、読んで理解できる簡単な単語でさえも音として認識することが困難になってしまうから。

むしろ「発音」さえできればなにもいらないのに。
だって、「発音」をマスターできたらどうなる?

きれいに「発音」する自分を想像してみよう!
覚えた単語やフレーズはかつこよく表現でき、もちろん―発で通じるし、聞き取れる。もう楽しくて英語を使いたくてしょうがなくなるでしょう!

これなのよ、そもそも必要な状態は。そうすると音から表現や文法を学ぶというもっとも自然な学習の形ができるようになる。

英語学習から「発音」を切り離すってのは、そもそも「使う気がない」のと同じ。
どんなにフレーズを覚えてもいつまでたっても結局使えず、どんどんこじれていろいろと面倒なことになるのだー!

今作は「話せる編」ということで、様々な「発音のコツ」を軸にペラペラと会話を楽しめるところまでもつていくぞ。
超実用的な内容だ!

ここに著者の考え方がギュッと込められていると思います。

著者は、いまや日本で知る人ぞ知るカリスマ講師となった、最強バイリンガル著者リチャード川口さん。2020年からは大学講師もされています。

『バンクーバー 発音の鬼が日本人のためにまとめた ネイティブ発音のコツ 〈話せる編〉』は、そのリチャード川口さんによる渾身の一冊です。

『発音の鬼<話せる編>』と『発音の鬼のコツ33』の違い

同じシリーズの一冊目に『発音の鬼が日本人のためにまとめた ネイティブ発音のコツ33』という書籍があります。

書籍名 発音の鬼が日本人のためにまとめた ネイティブ発音のコツ33
著者 リチャード川口
金額 1,600円+税

一冊目は

  • can’t とcanの発音の違い
  • RとLの発音の違い
  • リズムの取り方

など、日本人が苦手な部分に着目して、単語ひとつひとつの発音が丁寧にわかりやすく解説されています。

それに対して、二冊目の<話せる編>では、文にしたときの発音がフォーカスされています。

単語レベルではなく、文になったときに英語の音はどう変化するのか?リスニングが得意になるにはどんなルールを知っておけばいいのか?ネイティブの様に話すにはどうすればいいのか?

著者のリチャードさんがノリよく楽しくわかりやすく教えてくれます!

『発音の鬼<話せる編>』の特徴

特徴①:文になったときの発音の仕方が学べる

例えば、「『ア』の発音にはアとエの中間音っぽい/æ/や、強く短く発音する/ʌ/があるから、発音を仕分けよう」というように、単語レベルで解説してくれる本は世の中に多くあります。

でも、日本人が英語が聞こえない原因って実はそんなところじゃなくて、例えばget upってあったときに、日本人はその発音を「ゲット アップ」って思いがちだけどネイティブは「ゲラッ」みたいな発音をするから、「え?今なんて言ったの?わからない・・・涙」ってなっちゃうところだと思うんです。

そういった音のつながりや、音が聞こえなくなるパターンがあること、さらには文にしたときのリズムの付け方を、ちゃんとルール分けしておしえてくれるのがこの本。

「とにかく毎日聞けば英語は聞こえるようになります」なんていう詐欺教材みたいな解説は一切していません。

特徴②:視覚的な解説

発音の本って解説をぐだぐだ書きがちだったり(←ぐだぐだ書いてあるほうが専門的っぽく見えるから)、大して濃い内容じゃないのに収録音声の英語がキレイだから発音が分かった気になったりしがちなんですけど、この本は紙面でも発音のコツをバンバン伝えてくれます。

例えばshould have。

現在完了で使うhaveのhは無視して前後のd音とa音をつなげるんだっていうことが、この解説だけでもわかりますよね?

さらに、そのshould haveが文に取り入れられたときのイメージがこれ。

いやー、ネイティブから見たら、Ooops! I should have told him beforehand.ってこう見えるんだって驚愕。

もちろん、なんでこうなるのかっていうのは、イメージだけじゃなくてちゃんと文字でも詳解説してくれているからご安心ください。

編集者視点でいうと、発音の本なのに視覚的っていうのが本当に斬新!

特徴③:音声解説が重厚なのにわかりやすい

よく発音の本(というか英語教材全般)にありがちなのが、本には解説が詳しく書いてあるけど、音声に収録されているのは例文の発音のみっていうパターン。

だけど、リチャードさんの本は違います。本に書いてあることを本人が音声でも解説してて、その説明が理論的で説得力あるし、とにかくわかりやすい!!

これってバイリンガル講師であるリチャードさんだけにしかできないことなんですよね。なぜなら純日本人の著者だと、音声学の理論はわかってても実際に発音が下手で商品にはできなかったりするから。解説は日本人で英語のナレーションだけ別録にすると、レコーディング代が高くつくので、その分本の価格がばかみたいに高くなっちゃうし、出版社はあまりやりたがらないんですよねー・・・。

そして、この本の音声が充実しているいちばんの理由は、リチャードさん本人が、音声解説には相当な思い入れを持っているんだと思います!!!(確信)

特徴④:音声解説がDJ風

リチャードさんが音声解説には相当な思い入れをもっている説には、ほかにも根拠があって、この音声解説がDJ風なんです!!

いまだかつてなかったと思うんです。発音を教える本がDJ風って。

なんでそんなことになっちゃっているのかというと、これはリチャードさんの信念らしいんですど、彼は教材をつくろうとしてないんです。

「勉強自体がエンターテイメントであったらいいな」

先ほど紹介したYouTubeの中でも、彼はそんな発言をしています。

とにかく、このDJ風なのにちゃんとした解説でしかもおもしろいこの音声解説には、これまでの“ふつうの英語教材”に慣れ親しんできた学習者さんや出版界隈の人間は度肝を抜かされるんじゃないでしょうか。

『発音の鬼<話せる編>』の評判

編集者(=わたし)のレビューだけだと偏ってしまうので、実際に購入された学習者さんの声も紹介したいと思います。

付属のCDの内容がとても充実していて、聞いているだけでもすごく学ぶことが多いので、車運転しながら聞くようにしてます。DJのようなナレーションで飽きないです。発音のコツもわかりやすいです。表紙の写真は怪しげなお兄さんですが、人は見た目じゃないと思いました。

↑ 「人は見た目じゃない」って書かれてる笑

呼吸法なども書いてくれればよかったが、内容語と機能語を分けて発音する発想は自分の知らなかったものであり、有益であった。

↑ 内容語と機能語ってたしかに日本だとあまり教わらない発想かも。

  • 内容語=名詞や動詞などの、実質的な内容を表す単語
  • 機能語=前置詞や接続詞などの、機能的にはたらく単語

いままでいろんな参考書を見たり、スクールに通ったりもしました。
スピーキングに関しては、日本人の講師やRepeat after meとただこのようにやりなさいという日本にいる外国人講師よりも、ハーフや帰国子女のような日本語と英語がともにネイティブレベルの講師から勉強するのが一番だとこの本を通していまはつくづく感じています。

↑ 「日本語と英語がともにネイティブレベルの講師から勉強するのが一番」。これはわたしも完全に同意です。日本人の癖がわかってて矯正してくれるのとか本当にありがたい!!

リチャード川口さんは、バイリンガルだけが講師を勤める英会話スクールRK English Schoolの校長もされています。

『発音の鬼<話せる編>』の注意点

わたしは、『発音の鬼』シリーズは、リスニング教材・発音教材としてはほかには日本にないONLY ONEの教材だと思っています。

ただし、購入にあたっては検討をしないといけないこともあって、まず、発音の仕方の解説をする中で例文などを読んでいくので、単純に例文だけを復習したい場合に、サッと例文を再生することが難しくなっています。

また、1冊目の『発音の鬼のコツ33』と2冊目の『発音の鬼<話せる編>』は、内容的に共通している部分が多いため、1冊目を読んだ方には2冊目の内容がかなり重複しているように感じられるかもしれません。

あとは、書籍・音声全体を通じて、カジュアルかなー。堅苦しく解説してほしい方には絶対向かないと思います。

まとめ

『発音の鬼<話せる編>』は、英語の教科書になってもおかしくないような内容に仕上がっています。

わたしは発売からしばらく経ってからこの教材と出会うことになったんですが、今となってはもっと早く知っておけばよかったーーーーーと心から思っています。