「英語話せますか?」って聞きたいときに、Can you speak English? っていうのは失礼だって英語の先生とかに言われたことありませんか?
あらためてネイティブに確認してみたところ、実はそれ、ちょっと違うっぽいんです。
Can you speak English? 論争とは
Case1
アジアやアフリカなど英語圏以外の国に旅行に行って、なにか困り事があってだれかに話しかけたいけど、自分が日本語か英語しかわからない
Case2
日本で外を歩いていたら外国人にほぼほぼブロークンかつ発音もめちゃめちゃ聞き取りにくい日本語で道を聞かれて、「英語だったら話せるから、まずは相手が英語をしゃべれるか確認してみよう」なんて思う場合
上のような状況が起こったとき、あなたはなんて英語で質問ますか?
とりあえず「英語話せますか?」って聞きますよね。
ここで問題になってくるのが、果たして本当にCan you speak English?でいいのか、Can you speak English? よりDo you speak English? のほうが適切なのではないか、ということ。これが世にいう(?)「Can you speak English? Do you speak English? 論争」です。
なぜこういう問題が発生するかというと、Can you ~? は基本的に「~できる能力がありますか?」と尋ねる表現であるため、Can you speak English? だと「あなたは英語を話せる能力あるの?」っていうふうに受け取られる可能性がある、ちょっと馬鹿にしているんじゃないかって解釈するひとがいるんですよね。だからDo you speak English? のほうがいいと。
では本当に、Can you speak English? は失礼なのでしょうか。
Can you speak English? とDo you speak English?
Can you speak English?の意味を確認すると、先ほどの解説のとおり、Can you ~?には「あなたは~できますか?」というニュアンスが含まれます 。能力に言及してるということですよね。
一方で、Do you ~?は、たとえばDo you play baseball?(あなたは野球をしますか?) のようにふだんの行動を尋ねる表現ですので、Do you speak English?と聞いた場合は、「あなたは英語を話す習慣がありますか?」という尋ねていることになります。
ネイティブはどう受け取るのか?
ネイティブに「Can you speak English?って聞かれたら失礼だって感じる?」と聞いてみました。すると、「全然そんなことないよ」とのことでした。やっぱりネイティブも、「英語話せる?って聞かれていると受け取ってる」とのこと。
ただ「Do you speak English? との違いは何?」と聞いたところ「Do you speak English?の場合は、”ふだんから英語話す?もしそうなら英語で話さない?”ぐらいのふわっとした感じ。一方で、Can you speak English?のほうが”本当に話せる!?英語話せるなら英語で話して!お願い!”と鬼気迫った感を感じがする」とのことです。
Can you ~? / Do you ~? の概論
ほかの例として、Can you use chopsticks? とDo you use chopsticks? の場合はどうなるのでしょうか。これもネイティブに聞いてみました。
すると、「Can you use chopsticks? だったら相手が箸を使えるとは思っていなかった場合の驚きが含まれる。それか、その場にスプーンとかフォークとかなくて箸しかないんだけど、箸でもいい?って聞くときとか。Do you use chopsticks? は”お箸もあるけどよかったらお箸使いますか?”ぐらいの感じになる」と言っていました。
つまり、結局のところ、Can you ~? は能力を聞いていて、Do you ~? は習慣的なものを聞いているんだけど、あとはその状況によって会話のもつニュアンスが変わってくるんだそうです。
あと、「ネイティブじゃないひとが英語の細かな使い方が間違っていたところでイラっとしないし、むしろ他の言語を日常レベルまで使いこなしているのは尊敬するよ」って言っていました。
まとめ
Can you ~? は能力を聞く表現、Do you ~? は習慣を聞く表現っていうのがすべての基本。
Can you speak English?
- 失礼じゃない。
- Do you speak English? より鬼気迫った感じがある。