編集者が語る!I beg your pardon?は本当はネイティブは使わないから、言い換えよう

相手の発言が聞き取れなかったときにI beg your pardon?って聞き返せって習ったひとも多いと思います。

が、これ、ネイティブは日常生活ではあまり使いません。

目次

begとpardonの意味をあらためて確認

begは「お願いする」という意味なんですが、けっこう深刻な感じでお願いするとき、もしくは超絶丁寧にお願いをするときに使われます。

また、pardonは「(人や行いに対する)許し、寛容」という意味です。

I beg your pardon? に対するネイティブの感覚

I beg your pardon?はたしかに学校などで習うとおり、相手の発言が聞き取れなかったときに「すみません」というときに使う言葉なんですが、begとpardonのそれぞれの単語がもつニュアンスからも察することができるように、重いトーン、マジメなトーンで使われます。

実際に英英辞典でも説明されているので、確認してみましょう。

beg your pardon

◊ The phrase I beg your pardon is used in polite speech to apologize when you have done something impolite or when you have made a mistake.

(省略)

◊ It can also be used as a question when you have not heard or understood something clearly.
– I beg your pardon [=excuse me, sorry]? What did you say?

引用:Merriam-Webster’s Learner’s Dictionary

◊I beg your pardonというフレーズは、なにか失礼なことをしたときや失敗をしたときに丁寧に謝罪するときに使われる。
(省略)
◊また、聞こえなかったときや明確に理解できなかったときに質問として使われる。
ー申し訳ありません(=失礼ですが、すみません)。なんとおっしゃいましたか?

これからもわかるように、やっぱりI beg your pardon?は丁寧な会話のシーンで話される言葉なんです。「大変申し訳ございませんがもう一度よろしいですか?」みたいな感じで。

あと、場合によっては「もう一度おっしゃっていただけるかしら?」みたいに皮肉っぽく聞こえるから要注意です。

YouTubeに、アメリカのジョージア州生まれ&育ちのKevinさんを含む3人組による英語チャンネル「Kevin’s English Room」があるんですが、そこでKevinさんもI beg your pardon?を本当は気持ち悪い英語として解説しています。

もしよかったら見てみてください。1:05のあたりです。

引用:Kevin’s English Room / 掛山ケビ志郎

なんで日本の教材にはI beg your pardon?が載っているのか

さて、ここからは裏事情になるんですが、なぜ日本の教科書にI beg your pardon?というフレーズが載っているのかを編集者としてちょっと解説します。

えっと、その、あまり公には言えないんですが、簡単にいうと教材制作に関わったひとたちがネイティブの英語をわかっていないっていうのが大きいのかなーと思います。

著者が日本育ちで留学経験がないとか、編集者がふだんからネイティブの英語を勉強していないとか、つまりだれも「I beg your pardon?っておかしくね?」って気づかないときにやばい教材が生まれます。

あとは、本当はネイティブはI beg your pardon?なんてあまり使わないけど、ほかの教材ではそう教えてるし、とりあえず無難にそうしとこうみたいな忖度が働く場合にも、結果としてI beg your pardon?って載っちゃったりするかな・・・。

間違えじゃないから「そういう英語もある」って覚えて損はないんですけど、I beg your pardon?は超絶丁寧な場面で使う表現っておぼえておきましょう。

こういう真実を伝えちゃうと、「じゃあ勉強しても意味ないじゃん」って思っちゃいがちなんだけど、ビビッて英語を使わなくなるよりも習得した知識は使い倒していったほうが英語力は伸びるから、あくまでも頭の片隅の片隅に置いておいて、教科書や参考書で仕入れた知識はどんどん使っていってくださいね。

I beg your pardon?の代わりに使える言葉は?

相手が言ったことを聞き直したいときは、YouTubeでKevinさんが言っているように、Sorry?(ごめん、なに?)とかWhat was that?(なんだった?)とかがいいですよー!

あと、What did you say?(なんて言った?)とかCan you say that again?(もう1回言ってくれない?)とかもオススメです。

もう少し丁寧に話したかったらcanじゃなくてcouldを使って、Could you say that again?(もう1回言ってもらえませんか?)にしてもいいですよね。

まとめ

I beg your pardon?

ニュアンス

  • 超絶丁寧な言い回し

言いかえ

  • Sorry?
  • What was that?
  • What did you say?
  • Can[Could] you say that again?

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

SHARE
URLをコピーする
URLをコピーしました!
目次
閉じる